番犬男子





もうボロボロで、稜にこてんぱんにやられたのを、一目で察する。


容赦しない、っていうのはこういうことを言うんだよ、ダメ男サン。




「まだ生きてたのか」


「っ、このクソガキ」



稜は、ダメ男の仲間を視界の端に捉えながら、丸メガネを指でかちゃりと無意味に押し上げる。


あたしの盾になるように、ダメ男の仲間と対峙した。



一歩、稜が距離を詰めると。

一歩、ダメ男の仲間が退く。



大人ぶった余裕は、既に消えていた。



「……あ、そういや……」



ふと、ダメ男の仲間が何かを思い出したようで、不敵に含み笑いした。



なに?


稜も怪しく感じ取り、足を止めた。