番犬男子





勝手に妄想膨らましてるだけじゃん。


勘違いしてないでよ。



「あ、じゃあさ、俺と付き合わない?俺、大人だし、あいつより君を楽しませられる自信あるよ?」



何この、自己評価高い男。

ダメ男オーラで満ちてるよ。


こいつ、モテないんだろうな。




「ねぇ、どう?」



さりげなくあたしの肩に回されたダメ男の手を、問答無用で払った。



「Don’t touch me!」


気安く触らないで。



お兄ちゃんの大切な仲間を侮辱するあんたなんて、土下座して頼まれたって願い下げ。


あたしと付き合いたければ、もっといい男になれるよう修行して出直してくることね。