番犬男子






あたしは番茶とチョコレートフレーバーを購入した。


もちろん、番茶はお兄ちゃんの、チョコレートフレーバーはあたしのお金で払った。



2種類の茶葉が入った袋を持って、稜と共に茶葉専門店をあとにした。



「待たせてごめん」


「別に」



文句言われる前に先手必勝で軽く詫びてみたけど、気にしてなさそう……?


やっぱり、稜のほうが掴みどころのない人だ。




双雷のたまり場に戻ろうと、繁華街を西方向へ歩いていく。


四方八方から、あたしには主に女子の視線が、稜には主に不良の視線が突き刺さっている。



その中に双雷ファンの女子たちのもあったけど、先日の幸汰の件もあって、今回はちょっかいを出してこない。



視線を一応鬱陶しがるあたしとは裏腹に、稜は全くこれっぽっちも意識せずに受け流している。


さすがというか、なんというか。