番犬男子





まだ双雷はあたしの情報が管理してあるセキュリティーを突破してないみたいだし、あたしについてわからないことが多いのは当然なんだろうけど。


何度かあたしの反応を見て笑ったことがあるくせに、今更わからないことを愚痴るの?



「わがまま言いたい放題な時もあれば、今みてぇにすんなり割り切る時もあるし」


「当たり前でしょ。子どもじゃないんだから、ごねてばかりいられないよ」




それに、あのじゃんけんの案は、あたしのため。



本来なら、いくら誘っても無駄で、「下っ端に買い出しさせるのが嫌なら、お前1人で行け」とでもキレられそうだった。


けれど、魁皇の下っ端たちが悪さを企んでる今、双雷に関わるあたしが、茶葉専門店のある繁華街に1人で行くのは危険だ。



だからお兄ちゃんは、トップクラスの実力を誇る幹部以上を1人付き添わせて、あたしのボディーガードをさせようと考えたんだ。




そんなお兄ちゃんの優しさを、無下にはできない。




「掴みどころのねぇやつ」


「稜にだけは言われたくない」



あたしは至って素直な、天才少女ですよ。