「それで?」
全員の自己紹介を終え、あたしは笑顔で問う。
双雷のメンバーの頭上に、大きなクエスチョンマークが浮かんだ気がした。
「お兄ちゃんは今、どこにいるの?」
大方、この思惑のために、たまり場で1人留守番してるといったところだろう。
案の定、雪乃の返答と寸分の狂いもなくどんぴしゃだった。
公園全体と周辺を確認してから、あたしはみんなに背を向けた。
「そう、たまり場ね。わかった。じゃっ!」
急展開に、「えええっ!?」と混乱する遊馬のバカでかい声が響いた。
「ちょっ、待てよ千果!どこ行くんだよ!」
「たまり場」
振り返らずに即答する。



