もう無理だと諦め、大人しく2歩ほど王子に近づく。 「はぁ……疲れた。」 「お、王子!?」 立っている私と、座っている王子。 いつもは私が王子の胸に顔を埋める形なのに、 今は王子が私の胸に顔を埋めている。 腰にはガッチリと腕が回っていて、 ご機嫌で擦り寄ってくる姿は少し猫に似ている。 「なんか、思ったり柔らかいんだな。」