あれからまた幾日か経ち、 ついに5月へと突入した。 木々には青葉がしげり初め、 少しずつ汗ばむ陽気へと変わっていくのだろう。 そんな中、自室で執務をこなす王子は 机に向かい始めて四時間を迎えようとしている。 時刻は午後1時頃。 昼食の時間はとうに過ぎ、普段なら稽古に向かう頃合だ。 どうやら今日は随分と忙しいらしい。