「……呼んでくだされば、私から行ったのに。誰か他の方に言伝(ことづて)を頼むことぐらい出来たでしょう?」



「バカか、他の男の目にお前を写すぐらいなら俺がお前に会いに行く。」



そう言って今度は少し怒ったような拗ねたような顔をする王子。



言葉の端々からこんなにも愛を感じられるのに、



どうしてこんなにも不安なんだろう。



王子、あなたはいつ、私の不安を取り除いてくれるんですか。



やっぱり言葉も欲しいだなんて、



あなたからしたらめんどくさいのかもしれないけど、



それはきっと、大事なこと。