「え?」 耳元で囁かれた言葉にそう聞き返せば、 抱擁はそっととかれ、今度は頬を包み込むように手が添えられた。 「無性に……お前に会いたくなった。」 「王子っ………」 「お前にどうしても会いたくて、休憩になった時に急いでこっちに来たんだ。」 優しく私を見つめる瞳にトキメキが止まらない。 「だから、」 あぁ、もう。 「お前にこうして会えて、よかった。」 やっぱり私は、この人が好きだ。