薄暗い部屋で、大野くんは私のことをジッと見る。


なんだかそれに耐えられなくなって、パッと目をそらした。




「で、でもっ、どうせこの関係が終わったら私の気持ちも封印しようと思ってたし!

受け入れるしかないんだけどねっ」




あはは、と笑う。

上手く笑えてないって、自分でもちゃんと分かった。





「葵くんに、嫌われちゃったのは、ちょっと辛いけど……」


「華子ちゃん、」



「葵くん、イライラしちゃうんだって。

……大野くんのことも怒らせたし、私って本当、ダメだなぁ……っ」





さっき散々泣いたくせに、また涙が流れ出た。


私のバカ。



大野くんの前で泣くとか……困らせちゃうに決まってるのに。