手のひらで私のほっぺをなぞる葵くん


ぶわぁぁっと赤くなる私





「(し、心臓がドキドキし過ぎて痛いよっ!)」





間近にある葵くんの顔に、思わずぎゅっと目をつぶった



だけど、少ししてクスクスという笑い声が耳元で聞こえてきた


……え?



恐る恐る目を開けて見ると、ポニーテールにしていた髪に指を絡めて、

ニヤニヤと私のことを見ているわけで。



わ、私ったら、一体何されると思ったんだ…!!!





「キスされるかと思った?」



「っ!?」





耳元でそう囁かれてビクッと肩が上がる


…葵くん、意地の悪い顔で笑ってるし…



ふいっと葵くんから目をそらして首を振った