私は、実の親に捨てられたと聞かされたとき、本当は絶望した。
けど、一生懸命それを隠して、お母さん達に『大丈夫!私は二人の子どもだから。』
って笑ったんだ。
でも、本当は自分のいる意味が分からなくなった。
私は望まれて産まれたわけじゃないんだと知って、傷付いた。
けど、私も愛されて産まれてきたんだ。
この涙は、実のお母さんに会えなかったことの悲しみの涙であり、愛されて産まれてきたという嬉しさの涙だ。
前を向くと、契弥さんのお父さんーー私の実のお父さんも泣いていた。
ゴシゴシ……
溢れてくる涙を一生懸命拭っていた。
廉「おい、」
パシッ
廉「目、傷つくぞ。」
っ///
拭っていた手を握られ、そんなこと言われたら……!!



