血華~私の華~



千羅「草薙の当主が言う通り、千華は双子だった。
もう、この家のしきたりは知ってるのか?」


千星「はい。」


千羅「そうか。
妻は、二人共を育てたがった。だから、あいつは二人共に名前を付けたんだ。

“千華”と“千星”と。」


私の名前……。

それは、本当のお母さんが付けてくれたんだ。


千羅「私達夫婦は、子供が好きでね、双子だったことに胸を痛めた。
そして、二人で隠れて育てようとも計画した。

けど、バレて上手くいかなかった。

君が……千星が今こうして立派な女の子に育ってくれて本当に嬉しい。
千星をここまで育ててくれた方には、感謝しないとな。

でも、本当に会いたかったのは、妻だろうな。」