血華~私の華~




『グォォォオ!!』


この声は、鬼!?


鬼は、俺たちの200mぐらい先にいた。



千星「っ!?これ、持っていって!!」

廉「え、おい!?」

天原は俺にもう一つの袋を渡すと、鬼のいる方向とは逆方向に走り出した。

とりあえず、戦わねぇと!!

そう思った時だった。

ドン…ドンドンドン!!

鬼が俺の横を通り過ぎた。

廉「は……?」

普通、鬼は視界に入った人間を喰っていく。

けど、この鬼は一目散に走った。

まるで何かを追い掛けるように。

廉「とりあえず追いかけねぇと!!」