~~~廉side


今俺の腕の中で泣く娘は、とても綺麗に涙を流す。


強くなろうとして自分の弱さを我慢している涙。


その綺麗な涙は、俺の前だけでいい。


千星「ズッ……ご、ごめんね、廉くん。」


少し落ち着いたのか千星は、俺の腕から抜けた。


今まで暖かった俺の体が急に冷めた気がした。


廉「……いいよ。またいつでも俺の胸、貸すから。」


千星「ありがとうっ!!」


綺麗な涙を流す君は、綺麗な笑顔で笑う。