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それからあたしのサクは昨日と同じくらいの時間に家を出た。


誰もいない校舎にあたしたち2人の足音だけが響いている。


教室へ入るとサクは迷うことなくロッカーへと近づいて行った。


「昨日思いついたんだ」


そう言って、サクは未来のロッカーを開けて体操着を取り出した。


それを持って花のロッカーまで移動する。


「何する気?」


「体操着を入れ替えて置く」


そう言い、花のロッカーに未来の体操着を入れ、花の体操着を未来のロッカーに入れた。


その行為をあたしは首を傾げて見ていた。


2人の体操着を入れ替える事が、どんなことになるのかいまいちわからない。


「次は職員室に行くぞ」


一仕事終えたサクはそう言って、なんの説明もせずに教室を出たのだった。