「泣いてる場合じゃないよ。夜が明ける前にお婆ちゃんの死体を隠さなきゃならないんだから!」


思わず怒鳴ってしまった。


怒った時に我を忘れて人を殺した癖に、我に返った時に被害者みたいに泣き始めるなんて理不尽だ。


全部自分がしたことなんだから、最後まで責任をもって貰わなきゃ困る。


「泣いてないでスコップでも探してきて」


あたしはサクにそう言うと、裏庭へ続く裏口のドアを開けたのだった。