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翌日。


学校であたしとサクはサヤの様子を観察していた。


サヤは友達の持っているストラップを気にしていてしきりに「可愛い!」を連呼している。


友達はそんなサヤの態度に馴れているのか、特に相手にしていない様子だ。


「ねぇ、これいいね。どこで買ったの?」


「この辺じゃ売ってないよ」


「えぇ~。あたしも欲しいのに!」


サヤはふくれっ面をしている。


かと思えば雑誌に視線をうつして「この服欲しい」と言い始めた。


「サヤはなんでもかんでも欲しい欲しいって言い過ぎなの。なにか1つに決めたりできないの?」


友人のそんな言葉にサヤは首を傾げた。


「だって、欲しい物は欲しいんだもん」


まるで駄々っ子みたいだ。