それぞれが元から持っている欲を放出させると、沢山の良質なモヤが集まる。


そう理解したあたしたちは更に秀太へ仕掛ける事になった。


秀太は元々モテる生徒だったから、ちょっとつついてやるだけで簡単に欲望を放出させてくれた。


「お前の彼女、昨日他の女と歩いてたぞ? 浮気じゃねぇの?」


サクがたった一言そう言っただけで、秀太の態度は変化した。


今まで浮気をする側で、浮気された事なんてなかったそうだ。


「俺を裏切って浮気するなんて、そんなの俺の女じゃない」


なんて、無理な理屈で次々と女子生徒に声をかけていた。


それは元々秀太に気がある女の子ばかりで、昼休みになると秀太の周りには女子の人だかりが出来上がっていた。


秀太の人気ぶりにも驚いたが、秀太がこれほど女好きだったことにも驚いた。