「私、バカだからよく分からないです。どうして大輔先輩のことを怒ったんですか?」
「アイツなんてどうでもいい。ただお前が可哀想だなって」
「……同情ですか?」
そして菅原はまた泣きはじめた。
女の涙なんて腐るほど見てきたけど、俺は一度も泣かせたことはない。
これは俺が泣かしたことになるのか?
やっぱり面倒くさい女だ。
「……っ、やっぱり私に恋愛は早すぎたみたいです。いつもおっちょこちょいで空回りばっかりだし、小さい頃からよく男の子にからかわれてました……」
「………」
「だから多分、男子から見れば私はそういう存在なんですよ」
ポケットから出したハンカチはイチゴ柄。
やっぱりそこもダサい。
「それって騙されやすくて利用されやすいって言いたいの?」
「……はい」
「自覚が芽生えてよかったよ」
「なっ……」
だって危なっかしくて見てられない。



