何も、出会って最初から意識していたわけじゃない。 知ってしまったのはいつだったろう。望み始めたのはいつだったろう。 ただいつからか、気がつくと自然にその存在を目で追っているようになっていた。 よく話すわけでもない。接点は同じクラスだということくらい。 俺はアイツがすきで、アイツは違う奴がすきで。 自分でそれに気づいてしまってからは、もう、ずっと苦しかった。