午後3時、きみと夢のなか




「———あれ? 朔ちゃん…?」



不思議そうにわたしの方をじっと見つめるせんぱいを見ていると、

せんぱいの向こう側から、可愛らしい高い声が聞こえてきた。


その瞬間に、わたしの身体が固まる。

そして、加野せんぱいの目が、今までにないくらい見開いたのも、わたしは見逃さなかった。



「…朔ちゃん?朔ちゃんだよね?」



徐々に近づいてくる声。

“ さくちゃん ” という呼び名に、加野せんぱいは反応して、そのままわたしと反対側の方を振り返った。




「———…君花」




…そして、重みのある声で、ずっしりと呟かれる、名前。


怖くなって一瞬逸らしていた目を、少しずつせんぱいの向こう側に向けた。


「よかった。違う人だったらどうしようって思っちゃった」

「…」


すると、そこには、小さくて可愛らしい女性がひとり。

そして——…



「げ、やっぱりヒロくんも来たんだ」

「げってなんだよ。お前は相変わらず失礼な奴だな」


…その女の人の隣に、これまた今までに見たことのないくらいカッコいい男性が、ひとり。


「…」


あれ…?

さっき、加野せんぱい、この女の人のこと、“ きみか ” って、呼んだよね…?


てことは、この人が、加野せんぱいの幼馴染の女の人…?

じゃあ、その隣の、男の人は…。