午後3時、きみと夢のなか



「ほーら、俺の後輩にちょっかい出してんじゃねーの。早く準備しろよ」


真大さんとの会話に夢中になっていると、痺れを切らした加野せんぱいがわたしから真大さんを剥がした。


「ちょっかいじゃねーよ。彼女の親友だからだろ?ヤキモチ妬くなって朔太朗」

「妬いてねーよ。もう時間ないっつってんだろ。子ども来るんだよ」

「はいはい、相変わらずカタイね」


笑いながら加野せんぱいの肩を叩いて準備に入る真大さん。それに、難しそうな顔を向ける加野せんぱい。

…2人は、このアルバイトで仲良くなったのかな。学部も違うって言ってたもんね。さっきの会話だと、前の教室で一緒だったとか、そんな感じなのかな。


「凰香ちゃん、一緒にテーブル作ろ。席順も決めないとね」

「あ、はい!分かりました!」


グッと掴まれた腕にハッとして、加野せんぱいに付いていった。
机を動かして、子どもたちが座る席を決めていく。


「ユウキくんはここでいいですか?加野さん」

「うん、前の方がいいね。その後ろにこの子並べようか」

「はい!」



今日も、せんぱいとのお仕事が、始まる。