恐怖の渦の中


「言われずとも頑張るってぇの!」


まぁ今は水を差すようなことはしなくていいだろうと思い、スマホをポケットにツッコミボーッとしながら歩いた。

その後、敦のダル絡みを耐えに耐え、ようやく学校へついた。校門には学園祭とデカデカと文字が書かれた門のような物があり、本格的に学園祭という意識が高まった。
去年はこのような物はなく、今年の生徒会は去年とは違い、よく働いている事が見て取れた。

朝早い時間帯なのに賑やかな生徒玄関で、生徒を掻き分けながらも上履きに履き替え、生徒の群れで呑まれない内にさっさと教室へ向かった。

教室へ入ると本来居たとしても一人二人位のはずなのだが、今日に限っては片手では数えられない程のクラスメイトがいた。その中には里沙と吉永の姿もあった。
吉永と目が合うと、吉永は急いで席を立ってこちらへ近付いてきた。
何かと思っていると吉永は目の前で深々と頭を下げてきた。


「西条!本澤!昨日は本当にごめんなさい!目の前の事で頭がいっぱいで散々あんた達に言うだけ言って帰ってから、里沙から事情を聞いたんだ。本当は私が謝らなきゃ行けないのに、里沙が代わりに誤っててくれて....
と、とにかく本当にごめん!」


「い、いいよそんな頭を下げなくても。俺と敦も気にしてないからさ。」