「そうか....そんな事が....こんな事になるくらいだったら僕の言う事を聞けばよかったのに...
今更言ってもしょうが無いことだけどね....」
俺は矢沢さんの言葉が深く心に刺さった。
そうだ、我慢して鬣犬の恐怖と戦えば、今日みたいに一斉に四人も死ぬことは無かった。
俺は自分の判断ミスを強く後悔した。
今隣で苦しんでいる加奈も、俺のせい。青山が怪我をしたのも、こんな最悪の結末を迎えたのも俺のせいだ。
頭がいっぱいになり、腹の中がムカムカしてきた。
すると、敦は俺の肩をポンッと叩いた。
「お前は一人で背負いすぎだ。責任を感じることは特にだ。
今回の結果は俺のせいなんだ。俺があの時深追いして....地下室の中に入らなければこんなことには...」
それじゃあ鬣犬が言っていた人物は敦という事になる。鬣犬は敦を恐れていたから、あそこに閉じ込めた。
敦の攻撃が自分に有効という事を悟ったからに違いない。なら、敦が鬣犬にした事を俺も出来るなら、鬣犬を倒せる。皆の仇を、呪いを消すことが出来る。
「なぁ敦、お前はどうやったんだ?鬣犬に攻撃が通じる方法。」
「....知らねぇ。無我夢中で殴ったらそうなった。そんな工夫とかした覚えはねぇよ....」
敦が鬣犬への有効攻撃はまだ分からず仕舞い。だが、もしかしたら敦だけが鬣犬を倒せる人物かもしれない。



