それは床、それも鬣犬の足が着く場所の床だ。床は銃弾で多少なりとも穴が開き、そこに狙い通りハイエナジーは足を入れ、上手くハマった。
その好機を逃さず、鬣犬が最初に俺を切りつけようと破壊した壁で、近くにいいくらいの大きさの木の板を拾い、鬣犬目掛けて走った。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
俺は雄叫びを響かせながらその木の板を鬣犬の口に押し込んだ。そして力を入れて、海老反りになるように後ろへもってかせ、頭がつきそうな床に二発銃弾を撃った。
床はポッカリと開き、俺はその中に板を持ちがら鬣犬の頭を入れた。
これでしばらくは出られないはずっとホッと安堵すると、鬣犬の拳が俺の頬に当たった。
ハンマーに殴られたのではないかというくらいの衝撃と痛みが走り、俺は玄関のドアまで吹っ飛ばされた。
「ガッ....ハッ....」
言葉にならないほどの痛み、俺はそのことで精一杯だった。
鬣犬は周りの床を破壊しながら、無理矢理脱出した。俺の策が得た結果は時間稼ぎでも何でもない。俺が痛い思いをしただけだった。
鬣犬は持っている包丁をぎゅっと握りしめ、一歩一歩近付いてきた。
「フーッ!フーッ!殺してやる...三人まとめて殺してやるぅぅぅぅ!!」



