「仕方ない。その代わり言えるようになったらすぐ教えてよ?」



「うん、ありがと瞳」



優しい瞳には、本当に感謝しかない。



「で?男の落とし方ねぇ〜」



瞳は腕を組んでうーんと考える。



私が瞳に相談を持ちかけたのには理由がある。



それは……



瞳が美人さんで、とっても色気があって。



常に彼氏がいる恋多き女の子だから。



そんな瞳のことを私は密かに、



"恋愛スペシャリスト"



と呼んでいる。



「そうだ、可愛いところを見せたらいいのよ」



「……可愛い、ところ?」



「そうそう。名付けて、ぶりっ子大作戦!!」



「……へっ?」



ニコニコと話す瞳は、なんだか楽しそうで。



「モテたいんでしょ?絃は」



「う、うん!もちろん!」



ホームレスにだけは、なりたくない!



それにはあの3兄弟を落とさなきゃならないの。



「じゃあ私に任せなさーい!」



胸を張って不敵な笑みを浮かべる瞳は、良からぬことを考えてそうでちょっぴりこわい。



でも、でも……



今の私には、これしか方法がないから。



「お願いしますっ!」



私の未来のために……!



これから小鳥遊 絃。



3兄弟を落とすために、生まれ変わります!!