「えぇ!?蓮くんたちと同居してる!?」



「あぁっ!しー!!静かに……聞こえたら大変!」



その日の放課後、私のヒミツを打ち明けるため瞳とカフェに来た。



周りを見渡す限り、それらしき人は居ないけれど、万が一同じ高校の生徒がいたら大変だ。



「ごめん……でも、そんな大事なこと、もっと早く言いなさいよ!」



「ごめんね?蓮くんたちに口止めされてたから……」



ピンチを迎えたのは葵くんのせいでもあるけど。



私は佐伯家に居候することになった訳を、1から説明した。



いきなり知らされたお父さんの海外への転勤。



お母さんが頼んだ私の預け先は、まさかの校内でイケメンと有名な佐伯家。



そして、その佐伯家イケメン3兄弟はとっても厄介なワケあり兄弟。



一番の問題は、3ヶ月以内にその3兄弟を落とさなきゃ、私の住む家がなくなってしまうということ。



「あ、そうだ。ねぇ、瞳……次の私の家が決まるまででいいから、居候させてっ!!」



「い、や、よっ」



「え……」



ハートがつきそうな甘ったるい声を出した瞳とは正反対に、ガーンとテロップがつきそうなほどドン底に突き落とされた私。



まるで、上からタライが落ちてきたみたいだ……