「いたっ!クリス以外に私を騙す男なんていないわ!だいたい……その胸のあざだって、ずっと私に言わなかったじゃない!何を隠してるの?」

つねられた頰を押さえ、クリスに噛み付く。

「その煩い口、塞ぐしかなさそうだな」

ニヤリと口角を上げ、クリスは私の唇を親指の腹でなぞる。

次に彼が何をするのか、言われなくてもわかった。

クリスは私にキスをする……そんな空気を感じた。

彼が顔を近づけ、唇が重なる。

最初は唇が触れ合うだけのキス。

そのキスに私が物足りなさを感じたところで、彼はフッと微笑する。

「その顔、誰にも見せるな」

クリスは私の頭を掴んで情熱的に口付けた。

聞かなければならないことが山ほどあったのに、このキスで全て忘れさせられた。

互いの衣がはだけて、肌が触れ合う。

彼とひとつになりたい。