それから私は、タイムスリップをしたこと、文化が違うのでびっくりしたということ、などなど、たくさんのことを話した。




「そうか……ならば、其方の少し食い違うところにも納得だ。……見知らぬ土地で不安だったろうに、あの様なことをして、申し訳なかった。」



「いえ、私も悪かったと思ってる。その、、、敦政の許嫁だった人のことを聞いたの。」


敦政が息をのんだのが分かった。



「そうか。…だから其方は、私を殺さぬように咄嗟に嘘をついたのだな。」






「嘘…?」




「其方を愛せ、という嘘だ。」






(ちゃんと、言わなきゃ。)





「あのね!そのことなんだけど…」
「もとの時代に帰りたいのであろう。ならば、私を捨て置き、帰れば良い。私が其方を手放せなくなる前に。」




「私は、帰りたくないの!」


「私は、敦政が好きなの!」






(ちゃんと、言えた……)



ホッと息をついた瞬間、敦政の胸の中にいた。




ぎゅ~~~~




「い、たい、痛い、痛い!」


「す、すまぬ…」




謝りながらも、敦政の目は優しい。




(よかった…)





敦政のお香のいい匂いに包まれて、私はいつの間にか眠りに落ちていた。