【短】君とホットケーキ



「確かにおれ、歩美より一年くらいしか上じゃない。それでも、彼氏なんだよ」

「……晴斗先輩」

「一人で悩んでる歩美見てるとイライラするんだよ。なんで、頼ってくれないのかなって」

「だって……わたし……」

「相談したってどうしようもないって、最初から諦めてさ」



 確かにそうだ。


 晴斗先輩とは仕事の種類から何もかもが違う。


 だから、相談しても仕方ない。晴斗先輩を困らせたら駄目だって思っていた。



「仕事だって、歩美が悩んでるの知ってる」

「……晴斗先輩」

「今のままじゃ駄目だってことも」

「だから辞めようって……」

「諦めんなよ!」



 感情をぶつけるように怒られたのは初めてだ。