こんな偶然……いや、こんな奇跡がありえるんだろうか。
世の中には同じ顔の人が3人はいるというけれど、こんなにも生き写しのような右京さまにそっくりな人が存在するなんて……。
ドキドキが止まらない。
だって大好きな右京さまが実際に……。
「シカトとはいい度胸だな」
ギロリと鋭い瞳で睨まれて、私の意識はやっと現実世界に戻ってきた。
「す、すいません。聞いてます、聞いてます!」
聞いているけど、もう音弥くんが右京さまにしか見えなくてツラい。
「お前、名前は?」
「仁科瑠花と申します」
「へえ、瑠花ね」
ああ、その声で瑠花と呼ばないで。
もしかして私がゲームの世界にトリップしてしまったんだろうか。いや、この周りの女の子たちの痛い視線は乙ゲーの中にはない。
「お前、夢乃のどういう関係?」
「ど、どういう関係と聞かれても……」
私もちょうどそれを悩んでいたところというか、付き合っているけどお互いにそう思ってないわけであって。
じゃあ私たちの関係はなんなんだろうと聞かれたら答えがうまく出てこない。



