「私が魔法を使わないと、えりかは輝けない・・・・・・つまり、魔法が使えないんだ」

月は、太陽がないと誰からも見られない孤独な星だ。

「えりか、これで終わるよ」

私は、魔法を唱えるために軽く息を吸う。

「月よ、月光の力を見せよ。輝け、Lune brillante!」

私は、太陽。えりかは、月。この二つの星は、常に対になっているとは、私は思っていない。二つがあるから、朝と夜の空間それぞれを彩ることができる。だから-

「夜に彩りを与えよ!」

私の体から、眩しいほどの光が溢れた。そして、えりかを包む。

「ひゃっ」
えりかは、動けるようになってバランスを崩した。私はさっと、えりかを支える。

「終わりだよ。この戦い、私の勝ちだ」