「ありがとうございます」

乗り込んで座ってみる。ほんとだ・・・なんか下が乾かされてるって感じがするし、少し浮いてない?

「それでは発車致します」

いつの間にか車に乗り込んだメイドさんが、運転手さんに合図を出したらしい。車は静かに発進した。

「お客様。まずご入浴された方がよろしいかと。城の者に用意をさせておきますので」

ふっかっかなタオルを私に渡しつつ言った。


「えっ、わ、悪いですよ。こうなったのは自業自得ですし」

「いえ、これが礼儀ですからお気になさらず」

します、気にしますっ!依頼が少し長引いたんだよね。なんか最近強くなってきているような・・・?それに、この前の悪魔達のお願いも気になるし。

「なにか事件が起こりそう・・・」

今まで怖いもの無しだった私。生まれて初めて"怖い"と感じた。