さまよう爪

テレビを観る。

まだ美女は踊っていた。

首から上だけをを動かす振り付け。

くいくいっと頭が左右に平行移動を繰り返す。

あれはどうやって動かしているだろうか。

自分でやろうと思っても、肩やアゴが動いてしまって、無理だった。

どうしてもやらなくてはいけないわけではないのだけれど。

何度やっても出来ないからちょっと悔しい。

テーブルに置いてあった水の入ったコップに口をつける。

ぬるい水を飲むとごくんと喉が鳴ってしまい恥ずかしい。

テーブルにコップを置いた時、そういえばさ。と瀬古さんが話しかけてきた。