9月22日 午前8時半


居間でTVニュースを見る。


電車の遅れはなく、大規模な災害はなし。北朝鮮からのミサイルもきていない。



芸能人の不倫のニュースを聴きながら、コーヒーのおかわりを飲む。



時計の針は8時半。


まだ少女は玄関前に立っているのだろうか。



立ち上がり、玄関に駆け寄る。



扉を開けようと思ったが思い留まる。



先ほど扉を閉めたとき、少女の腕は動いていた。



動作から察するに、扉のドアを閉めるのを防ぎたかったのだ。



しかし両の腕がひしゃげているため、思ったように腕を動かすことができなかった。



それゆえ僕に扉を閉めることを許してしまった。



なので、まずは扉ののぞき穴から様子をうかがうことにした。