当の貴慶は。

厨房でカレーを作っていた。

リノベーションのときに、格安の業務用の厨房の機器を備えていたことから、ある程度の料理は出来た。

寝室を出るとカレーの香りがする。

「まぁ男の料理やから、大したもんではないけど」

と出してくれたのは、挽き肉を炒めたキーマカレーであった。