軍妃達のほとんどが、この後宮という鳥籠に入ってまでも優雅な暮らしを望んでいる。
皇帝の寵愛を受ける事で、さらにその暮しは優雅になる。
それを望まぬ者はいない。
しかしそれが四天王の一族以外のすべての軍妃が思うことかと問われれば、それは簍将を目の前にすれば否といえる。
随分と人数が減ってしまったとはいえ、100人以上いる軍妃の中にそのような者はどれほどいるのだろうか?
そして、私はその存在に気づいてやれるだろうか?
否、私は気づかなければならない。
今まで見落としてきた、軍妃達の心を、声を、もっと聞かねばならない。
『そなたの覚悟を信じよう。護衛編成を改めて考え直すゆえ、全体演習後に改めて任を命じよう。』
「はい!ありがとうございます!」
余程嬉しかったのか簍将は笑顔で頭を下げ、柳将達のところへもどる。
あの笑顔がどうか、刺客とまみえた後にも見れる事を祈らずにはいられない。
『さあ、我々も行こう。』
楽しそうに話す婕妤たちを尻目に、四天王と李燗にそう声をかけ、室をでた。

