そんな話し合いがあったのは数日前で、明日には陛下の舞妃ノ宮の訪問だ。
徴言國の情勢がどうなっているのか、その後はわからなく気になるところだが、私が今すべき事は私に出来る事だ。
聖人として役割を放棄している今、私が出来るのは軍妃将軍としての役割のみ。
「琴昭儀様、憧充容様がお越しです。」
威仔が告げると、しばらくして李燗が室に入ってきた。
舞妃ノ宮に一緒に行く約束だったので、李燗は普段よりも軽装で髪飾りも華美ではない。
「知らないふりをしなければと思うけど、明日だと思うと落ち着かない。」
嬉しそうにそういうと、李燗は椅子に腰かける。
李燗も陛下を拝顔した事のない軍妃の一人だ。
嬉しく思い顔に出てしまうのは仕方ない事。
しかし李燗はそれを抑えようと心がけているのがわかる。
明日の事は軍妃達には知らせていない。
軍妃達が嬉しく思い浮足だたち着飾り、演習に身が入らなくなることを懸念しての事だ。
知らせているのは李燗と四天王と警護に加わった柳将達のみ。
「私を信用して教えてくれた冥紗の信用は裏切らないから。嬉しいけど、私はまず冥紗達に少しでも追いつくのが目標だから。」
李燗は緩ませていた頬をしめ直す。
私は微笑み返すと、生聖を手に持ち立ち上がる。
李燗も微笑み立ち上がり室を出て、一緒に舞妃ノ宮に向かう。
四天王達と明日の演習について、最終確認程をしなければならない。

