四面楚歌-悲運の妃-




「この五人が後宮に入宮するのはそなたたち軍妃にとって、どれほど負担であるかは重々承知だ。同じ妃という立場でありながらも、軍妃達の犠牲の上に後宮は在る。」

似たような言葉を何度か聞いたにも関わらず、今までよりも重くのしかかってきた。

今までは私や四天王だけが警護をしていて、軍妃官はの犠牲は出たものの、私達は幸いにも無事でいられた。

そのうち近衛と前後宮軍の軍女達が加わり、お陰で負担も減り、それでもまだこうしていられた。

そして、戦力外だった軍妃達が加わった。

力及ばぬ軍妃達が犠牲になった事は言うまでもない。

それをさらにこれから、確実に増やしてしまう事なる。

妃が増え陛下の寵妃が増えれば、呂貴妃側はあせり刺客を今よりももっと多く頻繁に送ってくるに違いない。

そうなれば軍妃達は…


考えている途中で妙な引っかかりを感じる。

軍妃が減る事がわかってまで、なぜ、妃を増やさなければならない?

軍妃が減れば、この先予想される多くなる襲撃に対応出来なくてなってしまう。

そうなれば、陛下の身も皇后様の身も今よりも危うくなってしまうのでは?


范丞相が妃を増やす理由は他にもある…?

あってもあえてそれを口にしないのが范丞相だ。


『…何をお考えなのですか?范丞相の狙いがわかりません。』