陛下は私に甘えてばかりだと言われたけれど、甘えているのは私の方だ。
私はいつも、陛下に助けを求めては助けてもらってばかりだ。
「辛い決断をさせてしまってすまない冥紗。私は皆の尽力がありこの命を守られていることを、私は深く感謝せねばならない。皇帝であるからと当たり前に思ってはいけない。軍妃達も私の大切な妃であり、この宮歌國に必要な存在だ。それを言わずともわかってもらえるはずはない。言葉にせねば伝わらない。そのことに今更気づいたこのような至らぬ皇帝を、皆は許してくれるだろうか?」
この方は、皇帝として己が未熟であることを分かっていて、それを補い改めそして成長をする。
皇帝として、あるべき姿に近づくための強い心をお持ちだ。
そうであるから、私はこの方をお守りしたいと思うのだ。
皇帝であるからではなく、この方であるからこそ。
『陛下のそのお気持ちは軍妃達に届き、力になります。』
その言葉に嬉しそうに微笑み、私を抱きしめる。
もう腕の中から抜けだそうとは思わなかった。
死んでいった軍妃達を思って、私が拒むことを陛下は望んではいない。
今生きる軍妃達のために、私も今を生き、せねばならないことがたくさんある。

