そのような思いがあったとしても、軍妃たちへの思いもまた嘘偽りはない。
軍妃たちを居場所を、少しだけでも幸せを与えたい。
それもまた私の願いであり欲なのだ。
「私はそなたに甘えてばかりであったな。」
陛下は手を差し伸べ私を立ち上がらせる、そのまま椅子に誘導され、隣合わせで座る。
陛下は私の両手を強く握り、悲しく微笑む。
「即位してまだ一年と少し。他国の攻められぬようにと情勢を気にかけ政務に忙しく、宮廷内での私を狙う刺客と起こるかもしれぬ内紛への警戒。それ故、軍妃達皆に、会い労うことも気にかけてやることもできなかった。しかしそれは、どれも言い訳にすぎぬ。皆、私のために命を懸けているというのに、冥紗に任せてばかりだ。」
『陛下っ!けしてそのようなことはありません。私が至らぬばかりに…っ!』
陛下を追い詰めてしまったのではないかと涙がさらに溢れ、言葉がうまく出ない。
「そうではないよ、冥紗。そなたは良くやってくれている。力を持たぬ軍妃を警護させねばならなかったことは、辛い決断であったであろう?私や皇后の為にと、軍妃将軍としてしなければならない決断であったとしても。」
手を更に強く握られ、慰めるように頬を撫でられる。
私は陛下に負担をかける申し出をしているというのに、なぜ私のことを気遣ってくださるのです?

