四面楚歌-悲運の妃-




今思えば李燗は、出会った時は無理に上品な言葉を使っていたり


後宮に行く娘として頑張ろうとしていた。


舞妃ノ宮に着いてからは、過酷な鍛練や勉学で必死であったのと、私達と打ち解けあった事もあり自然にそれは崩れた


当初の目的であった皇帝の寵妃になる事以外に、軍妃としての自らの在り方を私に話してくれた。


その時にはただ李燗は軍妃候補としての三月に、成長したと思っていただけだった。


その奥の想いに気付く事なく…


李燗はおそらく、此処に自らがいる意味を成したいのだ


寂しく窮屈なこの後宮で生きる為に


『…私は救われている。』

「え…?」


『李燗がいる事で私は救われているよ。』


李燗の明るい性格は、軍妃として張り詰めたままの私の心を和ませてくれた。


七神と打ち明けた時は受け入れてくれて、今までと変わりなく接してくれた。


四天王達と同じ様に軍妃としての想いを分かち合う、気を許した仲間でもあるが

李燗は私にとって、大切な友だと思っている



「ふふ…ありがとう冥紗。」


私の拙い言葉で想いが伝わったのかわからない。


私が救われた分に及ばなくとも、少しでも私は李燗の救いになれたらいい。