しかし先帝・黄宋帝の御代は、黄雍帝とは真逆の御代。
1度角呼國に攻められはしたが、黄宋帝が在位されていた17年間で戦はその1度きりで、黄雍帝のようにこちらから攻める事は1度もなかった。
もちろん軍妃の数は黄雍帝後宮軍の半分にも満たす事はなく、前線で戦う事もない。
「軍師として役に立たなければ、武術を研くしかないと思った。
冥紗達に近づけるように。
陛下の妃としても今は役に立たないのなら尚更…ね。」
[役に立たない]
李燗が何度も口にするその言葉が、やけに重かった。
自嘲気味に笑う姿は、無理に取り付くっているようだった。
李燗は自らの感情をすぐ表すようで表さない
明るい性格が隠す想いを、完全に隠してしまっている。
それに私も気づかなかった…
此処では私や四天王のように、年に合わぬ心の持ち主がいて
その私達が軍妃を率いている
李燗はそんな私達に、引け目を感じていたのかもしれない
まだ14の娘だ。
冥明様と村にいた同じ年頃の娘達を思い起こすと、此処は窮屈で寂しい
村いた頃の様に遊べるわけでもない
そんな友や家族がいるわけでもない
そして何よりも、軍妃であり妃という地位は、14の娘には重い地位だろう。
故に軍妃候補であった時に、何人もの娘が挫折し故郷に帰ったのだ。

