四面楚歌-悲運の妃-




言いにくそうに目線をそらせ、口を閉めたり開けたり繰り返す。


答えを急かす事なく待っていると、ようやく言葉が発っせられた。


「私は武術が苦手だから、少しでも冥紗達の力になりたくて軍師補佐を選んだでしょ?
けれど今は何も役に立ってないじゃない?」


確かに軍師がその意味を成すのは戦の時だけであって、現状は軍師の力を必要とはしていない。


戦が起こったとしても、敵国と前線で戦うのは私達後宮軍ではなく、宮歌國軍の武人達だ。


後宮軍の軍師は後宮軍がやむ終えなく前線に出る場合や、万が一の後宮での攻防戦の時などに主に役割をはたす。


李燗の言う通り、酷い言い方だか今は軍師に出番はない。


先々帝である黄雍帝の御代ならば、軍師も活躍しただろう。


黄雍帝は36年間の在位中に、四方の国々と多くの戦をしてきた。


歴代の皇帝達が奪われた土地を、全て取り返す事に成功された程。


黄雍帝後宮軍は歴代の数を誇り、後宮を守護する部隊と前線に出向く部隊があった。


前線にでる軍妃達は、引けを取らない働きを見せたという。


その中に後宮軍軍師達の活躍もあった。