そのいくつかを受け入れない事を許してくださったのは陛下と崔皇后様だった。
いつ命を落としてしまうかわからないからこその、配慮なのだろう。
この閉鎖された後宮で、命を懸ける私達に、せめてもの自由をと…
「次に范丞相からの御提示ですが、琴軍妃将軍様と四天王様方以外の軍妃を、追加人員するようにとです。」
他の軍妃を…?
確かにその為の軍妃な訳であるが、戦力的にまだ軍妃達に護衛をさせるというのは…
いや…、もう1年たつのだ
いくら優雅に過ごしていようと、各自部隊での演習と全体演習は避ける事は許されていない。
しかし私が見るのは、全体演習のみであり、戦力がどれほどなのかは計り知れない。
「私共の力量と比べているからわからぬのだ。」
考え込むようにしていると、感情のない声で崙矣が言った。
確かにそうだ。
幼い頃より武術を身につけてきたモノと、そうでないものの差が大きいのは当たり前。
いくら1年修練したとはいえ、たったの1年だ。
今護衛に参加すれば、命を投げ出すようなものだ。
「皇帝陛下も冥紗も、皆が優しすぎる。
軍妃は武人と変わりはないのだ。
命を投げ出す事に躊躇してもらっては困る。
軍妃とは使わねば意味がない。」
その場が氷ついた。
崙矣の声色は、普段より冷たいものだった。

