妃を陛下に例えたとすれば、家令は范丞相みたいなものだ。
暇を持て余し、身なりを着飾り優雅に暮らす妃は、財産管理をしてくれる家令は必要だろう。
後宮から一歩も外に出る事の叶わない妃達に変わり、外の世界に繋がる家令というものが重要なはわかる。
私も妃という立場で、ただ陛下を想う女人なれば、家令は必要であっただろう。
納得のいかない顔していた私達に、欺軍妃副将軍は口を開いた。
「軍妃といえど、妃に変わりはないのです。
得に琴軍妃将軍様は陛下に寵を頂いているのですから、お分かり頂かねばなりません。
九嬪以上は家令が付くのが決まり。
後宮が危ない今、決まりは守って頂かなければなりません。」
鋭い眼差しで説き伏せられ、私達は何も言えず頷いた。
数えきれない程ある後宮での決まりと軍妃の決まり。
いくつか私達は特別に拒否を許されている。
家令はそのいくつかの中の一つ。
本来なら決まりは妃も軍妃も、守らねばならないという事はわかっていた。
しかしその決まりには、なくとも差し障りないものも多く、無駄に縛りつけるだけの決まりが多い。

