四面楚歌-悲運の妃-




告げて良かったと思えた。


皆の前で隠しているという重荷を抱えていた分、近づけなかった距離は縮まった。


そんな気がした。



「冥紗の話はあとでゆっくり聞こう。
欺軍妃副将軍と趙近衛将軍が参られた。」


崙矣に言われて、欺軍妃副将軍と趙近衛将軍が見える所まで来ている事に気が付く。

その姿は二人ではなく四人であった。



私の後に四天王は素早く二列に並び、こちらに向かってくるお方々に頭を下げた。

地だけ見えていた視覚に足が見え、聞こえていた足音が目の前で止まる。



「顔をお上げになってください。
琴軍妃将軍、四天王方。」

顔をあげるとまず先に欺軍妃副将軍が目に入る。


その後方には梁副官。


欺軍妃副将軍の左隣りには趙近衛将軍。

その後方には見覚えのある方がおられた。


近衛副将軍である、悒雉の兄上の汀臾叔(テイユシュク)殿だ。


趙近衛将軍と同様に顔と名前は見知っていても、話した事がないお方だ。


「まずは室に移動いたしましょうか。」


欺軍妃副将軍の言葉に従い、後に続いてこの広場近くの室に移動をする。