四面楚歌-悲運の妃-




私の口から再度真実を聞いた晏惟と梛犀は、言葉を噛み締める様に双眼を閉じた。


「…七神…生姫」


私が言った事を、口に出して視線をさ迷わせる悒雉。

誰もが次の言葉を探していた。


それは告げた私もだ。


何から話せばいいのだろうかと、頭の中で数々の言葉を巡らせる。



「…納得できた。」


静寂の中、すこし低く掠れた聞き慣れた声が響いた。

その声には笑みが含まれていて、声の主の表情も笑みが浮んでいた。


今までこんな笑顔を見ただろうか?


崙矣のこんな笑顔を、私達は見た事がない。



「ずっと知りたかったのだ。
その強さの訳を。
冥紗が背負う何かを。」


知りたかった…


それは皆が思っていた事だろう


いつになく饒舌な崙矣にさえ驚いているのに、淡々と話し出す崙矣に視線が集中する。



「なぜ隠していたのか、そんな事は気にしてはいない。
聖人とは伝説の神人だ。
我らに知られてはならぬ事もあるだろう。
驚きはしたが、冥紗がなんであれ、我らは仲間であろう?

それに変わりはない。」