此処に来てから、私は皆に様々な事を気付かされる。
そして多くの事を学ばされる。
聖人の村であったならば、気づく事はなかっただろう。
「そして梁天王は、50年程前までは主を持たぬ刺客一族でしてね。」
―え!?
刺客一族だった…?
反射的に崙矣を見ると、先程と変わらずお茶をすすっている。
「梁一族と言えば、刺客の中でも名の知れた一族。
しかし、当時の梁一族の長が先々代の皇帝に忠誠を誓った事から、こうして我が国の力となっておるのです。
梁一族の長は代々女人でしてね、梁天王は現長であられる。」
刺客の…梁一族…
聖人の村にいた頃に刺客に関する書物で見た気がする。
崙矣が元刺客一族の出か…
崙矣の強さも、独特の剣術も今は納得できる。
「ほう…あの梁一族。
宮歌国の武人の一族…
これは恐れ入りました。」
偉罨様は2人に軽く頭を下げる。
それに悒雉は頬を赤らめ俯いた。
崙矣は…特に気にする様子もなく、そんな偉罨様を真っ直ぐ見つめていた。

